13日 アジアシリーズ2005 決勝

千葉ロッテ 5-3 サムスン千葉ロッテ優勝)
渡辺俊(1勝) ●ペ・ヨンス(1敗)
HR 渡辺正1

    • 13対6、15対9。これはサムスンとロッテのヒット数と奪三振数。もし野球が投手と打者の間だけの「1対1」の勝負で、三振を奪った数やヒットの数を競うルールならサムスンの圧勝。終わってからテーブルスコアだけを見れば、逆の結果になっていてもおかしくはない試合だったが、細かい部分の完成度において点差以上にロッテの圧勝だったのは間違い無いところ。
    • サムスンも2番手以降の4投手がロッテ打線を1安打に押さえ込む力投を見せたんだけどね。その球威には目を見張るものがあった。でもそれは4点差をつけられての「後がない」状況でのもの。同点とかならロッテ打線の対処も変わっていただろうし。
    • おおげさな事を言えば、この4戦でロッテが日本の野球の進む道を改めて示してくれたように思う。メジャー流のパワーやスピードも大事だけど、日本は日本独自の繊細なプレースタイルを貫いて行くべきだと。そして、試合後にサムスン宣銅烈監督が「この大会で得たものは大きい」と述べ、先発のペ・ヨンスも「スピードよりも制球力と変化球の大切さを感じた」と話していたように、アジアに対して「こういう野球もあるんだよ」というところを見せ付けることができたのは大きい。
    • ただし日本のプレースタイルも長年培われて確立されたものであって、他国が「日本の野球」を真似しようと思ってもそう簡単に真似できるものではないと思う。むしろバレーボールに見られるような圧倒的なパワーの違いで挑んで来られたほうが、対処のしようがないような気も。事実、シドニー五輪の野球では韓国のパワーとスピードに圧倒されたわけだし。さあ、アジア諸国はどちらに舵を切っていくのか。
    • 最後に一言、千葉ロッテマリーンズありがとう!日本の代表として、日本の野球の強さを見せ付けてくれたことに感謝します。